2つの手術室で勤務経験のある私がそれぞれの病院での働き方についてお話ししているシリーズです。
病院について
- 場所:首都圏
- 病床数:500床クラス
- 救急体制:3次救急
- オペ室:12部屋
- 年間オペ件数:5500件程度
業務の分業がしっかりとされており、清掃・滅菌業務などは委託されています。
手術室看護師は、平日の日勤帯は手術にのみ携わっています。
シフトの種類
- 日勤
- 遅番+オンコール
- 夜勤
- 休日オンコール
どこのオペ室もオンコールがあるんだね
日勤
8:30〜17:00
夜勤があっても土日には予定手術がないため平日の日勤が多いシフトになります。
残業はある?
緊急手術も多く、予定の手術も大きい手術で時間がかかるものや一日の件数が多くオペが時間内(17:00)に終わらないことが多いです。
日勤のシフトに、残業当番というものがあります。
シフトが出た時にあらかじめ残業当番がふられているので、その日は残業する前提で勤務しています。
日勤者の中から残業当番者が優先的に残業となるので、ただの日勤者は残業をしないで済むシステムになっています。
とはいえ、手術沢山残っているとただの日勤でも残業になることはあるよ😂
土日の日勤は、2名体制でした。
- 前日の手術で使用した器械の洗浄・滅菌作業
- 翌日の手術の部屋準備
- 緊急手術対応
- ERの手伝い、病棟へのリリーフ
オペがない場合は、委員会や係の仕事や勉強をするなど自分の時間として使うことができました。
オペがあると2名しかいないので、休憩を取ることができない場合もあります。
遅番+オンコール
勤務時間 11:30〜20:00 (オンコール20:00〜翌8:30)
- 日勤者のお昼休憩交代
- 手術の準備
- 17:00以降は日勤者との交代
- 20:00以降の2列目手術対応
20:00を過ぎても手術が同時に2つ行われている場合は、そのまま残業となります。
何度も1時や2時まで働いてタクシーで帰ることがありました
手術が終わり次第勤務終了隣、その後は自宅へ帰りオンコール番として朝まで待機となります。
オンコールで呼び出しされた場合は、時間外労働として働きます。
オンコールの出勤時間の規定なし、0時超過で翌日休みでした。
夜勤
16:30〜翌9:00
完全2交代の夜勤で、2名で行います。
- 17:00以降日勤者との交代
- 20:00以降の手術対応
- 滅菌業務
- 翌日の手術室準備(部屋づくり)
- 翌朝手術の準備(器械展開・部屋や薬剤準備)
休憩時間は、1時間の食事休憩と業務が終わり次第仮眠がありました。
緊急手術がなければ5〜6時間の仮眠が取れることもありますが、手術が立て込むと16時間勤務で食事も休憩も取れないことがあります。
病棟での夜勤と比べると業務量が勤務によりかなりムラがあり、オールナイトの夜勤は消耗が半端ないです。
病棟の夜勤は、4〜6回くらいが多いかと思います。
病棟と比較すると夜勤の回数は非常に少ないのが特徴です。
2名体制の夜勤は、苦手なスタッフがいる人や働かないスタッフとペアの場合などはかなりしんどいです。
同期でも関係がうまく行かない先輩との夜勤がしんどいと辞めていった人がいました。
休日オンコール
8:30〜翌8:30 が待機時間です。
呼び出されると時間外手当が発生します。
基本的には、土日休日も日勤者と夜勤者がいるため、緊急手術を同時に2つ行わなければならない場合のみ呼び出しされます。
1ヶ月のシフト表
夜勤ありオペ室でのシフト
土日休みが少ない月
土日休みが多い月
土日休みが多い月もあれば、そうでない月もあります。
病棟勤務に比べると土日は勤務者が少ないので休みにくいということはありません。
病棟じゃあり得ないんだけど、明け日勤があるの?
あるよ。オールナイト夜勤の明け日勤は地獄よ😂
病棟では、夜勤→明け→休みの3日間が基本的にはセットになっています。
手術室は、土日が基本的に休みであり土日に働くスタッフ数は4人/日です。
夜勤明け休みの3日間をセットにしてシフトを組むと土日に出勤せざる終えなくなるスタッフが4人/日を超えます。
そのため、夜勤→明け→日勤というシフトになってしまうのは仕方ないのです。
夜勤から始まる5勤(夜勤・明け・日勤・日勤・日勤)や、夜勤を挟む5勤務(日勤・日勤・夜勤・明け・日勤)などは、寝れなかった夜勤では結構しんどいです。
夜勤なしオペ室でのシフト
以前働いていた2次救急×土日休みの手術室のシフトです。
比較してみると、どちらも土日休みが多いですが、夜勤や土日勤務がある3次救急手術室の方が土日休みの割合が少ない月が出てきます。
夜勤・土日勤務ありオペ室のメリット・デメリット
私が経験した2つのオペ室での比較と、病棟とオペ室での比較をして考えてみました。
メリット
2次救急オペ室(当直・オンコールあり)と3次救急オペ室(夜勤・オンコールあり)でのメリットを考えてみました。
私はどちらのメリットも良かったなと思っています。
当直の日も朝から働くため、毎朝起きるという生活リズムも良かったですし、夜勤前しっかりと昼間休めると言うのも良かったです。
体が慣れればどちらでも対応できたなと言うのが感想でした。
次は、オペ室勤務と病棟勤務を比較してみます。
オペ室は土日休みがベースとなるので、それが良い人にとってはメリットですが、平日にお休みを取りたい人にとっては病棟の方がメリットとなりますね。
夜勤→明け→休みが確定していた病棟の夜勤の方が体を休めたり、出かける予定を入れたりはしやすかったなと思います。
デメリット
次にデメリットについて考えてみました。
まずは、オペ室同士です。
どちらも夜間たくさん働くと体力的にしんどいです。
明け日勤も、直明けそのまま日勤もどちらも大変でしたが、慣れてしまうとそれもまたこなせていました。
次に病棟とオペ室で考えてみました。
休みに関してはメリットと同様、ライフスタイルによってはメリットになったりデメリットになったりすると思います。
オペ室は看護師が1名では対応できないことがほとんどであるため、交代で休憩することができませんが、病棟では交代で仮眠を取ることができます。
ただ、オペがないからと5時間など仮眠できるオペ室とは違って病棟では長く休憩を取ることはできません。
どちらがいいかは、業務内容も全く異なるのでなんとも言えませんね。
手当て等のお金関連
夜勤手当て
1回 9800円
オンコール手当て
平日(20:00〜翌8:30) 1500円
休日(8:30〜翌8:30) 3000円
オンコールは実働があれば、その時間は時間外手当が発生しています✨
まとめ
本日は、3次救急での夜勤ありオペ室での働き方について紹介しました。
- 日勤
- 夜勤
- 遅番+オンコール
- 休日オンコール
- 休日勤務(日勤+夜勤)
様々な勤務がありました。
転職で探す際、オペ室の求人にオンコールや当直についての詳しいことが記載されていない場合が多いです。
その病院で働いているスタッフに知り合いがいれば、どう言うふうに働いているのかを確認することが重要です。
夜勤なのか当直なのか、オンコールの手当てや夜間働いた場合の対応(給与・休み)などについて、明け日勤や当直明け帰れるかどうかなど、働く上で大切なことばかりですので、転職して後悔しないようにしましょう。
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